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・第51回・

ゲームを作るということ。

それは、「面白い」「楽しい」「気持ちいい」などの感性を、
デジタルに変換して記録(プログラム)していく作業です。

そして、そのデジタルに記録した感性をプレイヤー(ユーザー)が再生することによって、
ゲームがゲームとして、感性が感性として表れてくるのです。

ゲームデザイナーの仕事とは、感性をデジタルにすること。
ですから、感性についても、デジタルについても勉強する必要がありますし、
感性を理由化などして人に伝えることも必要です。
また、プレイヤーがどんな形で再生するのか?ということも考える必要があります。

このように考えると、難しく聞こえるかも知れませんが、
実際には、ゲームを創るということは楽しいことです。
何よりも、ゼロから作り出し、人を楽しませることができるものですから。

では。

・第50回・

モノってすごいですよね。

世の中はモノであふれかえっています。

なぜ人はモノを買うんでしょうね?
なぜそんなにモノに執着するんでしょうね?

不思議です。

欲しいと思う感情は、複雑です。
自慢したいから、という人もいれば、
ただ単純に自分のモノにしたいから、という人もいる。

冷蔵庫や洗濯機には、そんなに欲求は無いのに、
(おおきな意味での)キャラクター性が伴った瞬間、新たな価値として欲しくなる。

大きさや機能で人は欲しくなる。
そこにデザインが加わると更に欲しくなる。
そして、キャラクター性(ブランド性といっても良いかも知れません)が加わるともっと欲しくなる。

何かが足し算されると欲求が高まり、多くの人が欲しくなる。
または、あるカテゴリーに足し算することで、あるユーザーのみ欲しくなる。

今まで気にしていなかったモノを探して、
何が加われば、自分が欲しくなるのか?

そう考えてみると発想も膨らんで楽しいですよ。

チャオ!

・第49回・

前からよくやるデジカメや携帯写真での遊びとして、
被写体のポーズやアングルを変えて2?3枚写真を撮って、
それをボタンを押して順番に動かして、ちょっとしたアニメーションを作る。

そうやって、こっそり楽しんでいるんですが、、、

ゲームの場合、アニメーションの作り方をよく知っているためか、
こういった要素をすぐに、、、
何秒かで順番に再生できる機能を付けよう!
と、考えてしまいがちです。

しかし、それが良いのかと言えば、そうではないかも知れません。

実はそこに隠されているのは、
その行為自体を発見したり、ボタンを押している感じだったり、
それを人に見せる楽しみだったり、自慢だったり、
やっているのを見てマネすることで、そこからどんどん広がることだったり、、、
そういう楽しみや快感を忘れてはならないと思うんです。

機能として入れることで、一瞬にして広まりますが、
一瞬にして当たり前にも(つまらなく)なってしまいます。

さまざまな要素に隠されたもの。
そういう隠されたものを、慎重に紐解いて1つずつ1つずつ導き出していく。
そういったことをすることも企画者には必要です。

隠されたものを導き出す力。磨き続けたいですね。

では。

・第48回・

昔を思い返してみると、ほんとに世界が大きく変化していると感じます。
年を重ねると「昔はねぇ」と言いたくなるのもわかりますよね。。。

昔は、、、
コンビニもなく、レンタルビデオ屋もなく、
量販店もなく、スタバもなく、、、

CDもなく、MDもなく、もちろんDVDもなく、
エアコンもなく、
TVはブラウン管でモノクロ、カラーになったのもつい最近、
TV番組も夜1時頃には終わり、、、
(こんなにリモコンが家には無かったですよね。。。)

ゲーセンには、プリクラもUFOキャッチャーもなく、
バーコードもなく、店では1つ1つの値段をレジ打ちの人が打ってましたし、、、

アメリカはソビエト連邦と冷戦、
ドイツも東西に分かれてました。。。

切符を駅員に切ってもらってましたよね。

ああ、なつかしい。。。

そして、懐かしいと同時に、
何がどう進化していているのかを考えてみたくなります。

無くなっていったもの。そして生まれ出たもの。
開発速度が上がっているもの、上がっていないもの。

そのものの思想やコアの要素が変化したもの、変化しないもの。

そう考えると、「昔はねぇ」も、楽しくなってきます。

みなさんも、何か「昔はねぇ」を考えてみませんか?

では。