ギアプロジェクト『TEMBO THE BADASS ELEPHANT』開発秘話

2016年8月にSteamで早期アクセス版を配信開始した『GIGA WRECKER』。
ギアプロジェクトとしてこのゲームを立ち上げたプログラマのM.O.とプランナーのH.I.に話を聞きました。

社員紹介

J.T. デザイナー T.M. 3Dグラフィックデザイナー

2010年に、新卒で入社したプログラマ&プランナーです。
『ポケットモンスターブラック・ホワイト』から『ポケットモンスター』シリーズに携わり、その後ギアプロジェクトに手を挙げて、現在『GIGA WRECKER』を開発しています。

同期で組んでギアプロジェクトに参加

どういった経緯でギアプロジェクトに参加しようと思ったのですか?

M.O
私達が入社した2010年は、ちょうどギアプロジェクト制度が運用を開始した年なんです。その頃から参加したいとは思っていたのですが、まずは『ポケットモンスター』シリーズで完全新作を丸々一本経験してからにしよう、と。『ポケットモンスター X・Y』が終わったら募集があると聞いていたので、それに参加したくて、一緒にやろうとH.I.に声をかけました。
H.I
私は一度新規タイトルも開発してみたいな、くらいの軽い気持ちで。『ポケットモンスター X・Y』の終盤からゲーム完成リフレッシュ休暇のときに2人で話して新規タイトル案を練り始めました。
M.O
ディレクターは私ということになっていますが、今のゲームシステムの根幹となる着想がどちらから出たかも定かではないぐらい2人で練り上げた感じです。
私はとにかく物理エンジンを使ってしっかりしたゲームを作ってみたいという気持ちがあって。物理エンジンは学生の時からかじっていたのですが、その頃の作品はもちろん製品レベルではないですから、改めて完成したものを作りたいと考えていました。
H.I
私はロボットが出てくるゲームが作りたいと思って、前からいろいろネタを考えていました。単純にロボットが好きでして。

物理エンジンの活用

どのような経緯で今の形になったのですか?

H.I
当初の企画では主人公は磁力を操る超能力を持っていて、壊したロボットの破片を集められる、という設定でした。それをデザイナーに伝えて、今につながるメインビジュアルを決定しました。
M.O
そのメインビジュアルがいかにも戦闘に向いている印象を与えるものだったので、最初はアクションゲームにしようと思っていたんですよ。物理エンジンも活かせますしね。
H.I
パズルメインのゲームに変更したのは、『TEMBO THE BADASS ELEPHANT』と似てしまうから。「物を壊す快感を売りにしたアクションゲーム」を連続で発売するのはちょっとおもしろくないかな、と。
M.O
ターゲットハードも最初はゲーム専用機で考えていました。でも、何かとオブジェクトの制限が厳しくて、PCのほうがやりたい表現ができるということで、PC向けに方針転換しました。

『GIGA WRECKER』の見所は何ですか?

H.I
物理エンジンを上手く活かせたと思います。
M.O
INDIE STREAM AWARDS 2016のBest of TECHNICAL ARTSという賞を頂いています。物理エンジンをただ使うだけだとファジーな挙動になってしまいがちなのですが、そこをきちんと調整できているというところが評価されました。

ギアプロジェクトだからこそできる経験

ギアプロジェクトに参加するおもしろみと難しさを教えてください。

M.O
とにかく全部自分達でやらなければならないのが、おもしろくて、且つ難しいところです。『ポケットモンスター』シリーズなら、いかにおもしろくするか、のみ考えていればいいのですが、ギアプロジェクトだと、社外の方にプロモーションについて相談したり、しかもその相談を英語でしなければならなかったり。開発ではない仕事を経験できます。
H.I
本当に何の制限もなく、新しいものを作ることにチャレンジできることが、単純にわくわくします。
難しいのは、当たり前のことながら本当に知名度がないこと。なので、知名度を上げるような仕組みをゲーム内に入れようとしています。広告等を用いたマーケティングには造詣が深くないので、ゲームの中身で知名度を向上させなければならないんですよ。たとえば、今回マップエディタを入れたのは、それが目的です。マーケティングがゲームの内容や機能に還流してくる感じは、『ポケットモンスター』シリーズのいちプランナーとしてゲームを作っていただけでは、味わうことのないものでした。

これからやりたいことは何ですか?

M.O
私は今目の前のことで手一杯なんですが、ひとつ思っていることは、ギアプロジェクト間でのノウハウ共有を洗練させていきたいということですね。それを通して、ゲームフリークのギアプロジェクト全般をもっと盛り上げていきたいです。
H.I
私はオリジナルタイトルをビジネスとして軌道に乗せて、シリーズ化したいです。理想論だと思われるかも知れませんが、第2の『ポケットモンスター』シリーズのようなゲームを創ることを、本気で目指しています。