・第216回・

「ゲームフリークに入ろうとしたきっかけを教えて下さい!」

という質問をツイッターで頂いたので、

その返答をこのブログで(笑)!!

まずは、、、

株式会社ゲームフリークが出来る前の話。

マスダ18歳。
新宿にある日本電子専門学校コンピュータグラフィック(CG)科に入学。

2年後、就職活動するも当時のCG関係の会社はレベルが高く、
狭き門で断念。

C言語やアセンブラでプログラムするソフトウェア開発会社に入社しました。

スーツを着て普通のサラリーマンしてました。

会社で働きながら、土日に「クインティ」の音楽を作り、
まだ会社になっていない仲間の集まりだった”ゲームフリーク”に
毎週遊びに行ってました。
趣味とか遊んでるといった感覚ですね(笑)

それから1年、1989年。「クインティ」が完成。

クインティを発売するにあたり、株式会社ゲームフリークを
代表の田尻が立ち上げました。
マスダは1年勤めた会社を辞め、同時にゲームフリークへ。

お金とか安定とか関係なく、ゲーム創りが楽しかったから。
好きだったから。
理由はただそれだけでした。

そこからは、、、たいへんでした。。。
休みも無く、お金もなく、会社に泊まり。。。

でも、ものづくりを諦めませんでした。

だって、好きだったから。

そして、7年後。
1996年、ポケットモンスター赤緑が完成したのでした。

チャオ!

・第157回・

今日はマスダの誕生日!

というわけで、アイディアが誕生するときの話。

Hello, Idea

これFRISKのTVCM。
見たことあります?

とっても良いCFですよね。好きです。

みなさんはどんな場所でアイディアを思いつきますか?

マスダは、、、

電車  30%
風呂場 25%
会議室 15%
ベッド 10%
メール中 9%
散歩中  5%
ネットサーフィン 3%
飛行機  2%
トイレ  1%
エアポート 0%

意外と会議室でアイディアが生まれたりします。
もの作りをしているうちの会議ならではですね。

では!

・第141回・

テレビゲームの作り方。

みなさんテレビゲームっていきなり全部できると思っていませんか!?

遊びも同じくいきなりすべてのルールが揃ったわけではありません!
例えば、サッカー。
これは、最初はボールを足で蹴る、遊びでした。
それをゴールまで運んだ方が勝ち、という遊びに変化しました。
そして、
人数が決まり、ポジションが生まれ、
ゴールキーパーが生まれ、スローインが生まれ、
と次第に現在のスポーツになりました。

このサッカーのようにテレビゲームも感触を試しつつイメージしながら、
アイディアを1つ1つ組み立てていくんです。

いきなりいまのポケモンが生まれたのではありません!

例えば、ポケモンだと、、、
(1)ポケモンは草むらを歩いて、飛び出したら捕まえて
自分のものにすることができる。
(2)自分のポケモンは、友達と交換する事ができる!
(3)ポケモンは戦わせて、育てることができる。
育つと、技を覚えたり、進化して、どんどん強くなる!
(4)ゲームの中に出てくるトレーナーと戦うことができる。
ただし、トレーナーのポケモンは捕まえることができない。
→こうするとトレーナーに強かったり珍しいポケモンが持たせられる!
(5)ポケモンはどんどん捕まえられる。
ただし、連れ歩けるのは、6匹まで。

こんな感じでルールを作っていきます。
※最初の段階では図鑑やタイプ、釣り、友達との対戦などの多くの要素はなかったんですよ。

つまりテレビゲームを作るときは、
ドッジボールのルールを紙に書いても遊びが100%イメージ出来ないように、
ある程度作りながら感触を試すことが重要だと思っています。

そのため、橋や道路などを作るときの計画と違って、
計画通りには進まない場合もあるんですよね。

難しいですが、やりがいも生まれます。

おまけ!

先日、取材が行われた北米版プラチナのインタビューが、
IGN.comにて記事がアップされてます!
http://ds.ign.com/articles/956/956279p1.html

Nintendo Power誌でも
ドーン!と3ページのインタビューが掲載されました!(ネットでは見られませんが)
http://www.nintendopower.com/

北米プラチナサイトもオープン!
http://www.pokemonplatinum.com/

では!

・第140回・

ポケモンのルール!?

みなさん、ポケモンのルールご存じですか?

例えば、バトル関連、、、
・草むらにしか野生ポケモンはいない。
・トレーナーとは目が合うとバトルする。
・HPがゼロになると、ひんし。
・覚えられるわざは4つ。
・素早い方から順番にわざを出す。
・道具を1つ持てる。
・バトルは手持ちポケモンのすべてがひんしになるまで行われる。
・野生のポケモンはどうぐ(モンスターボール)で捕まえる。
・・・・

テレビゲームの場合、できることが制限されています。
その制限が、実はルールになっています。

ですから、なんとなく自然にルールが付いているようにも見えます、が、
分解するとバスケットボールと同じようにルール、欲求、技などが絡み合っています。

なかなかテレビゲームをそんな目で見ないと思いますが、、、
プランナーのスタッフは、こんな見方で仕事をしているんです。

見つけ出すと、見えなかったものが見えてきます。

では。

・第139回・

ルールが多くあると、楽しくなる!?

最近気になっているんですが、
遊びのルールって、もの凄く面白いですよね。

例えば、ジャンケンとバスケットボール

ジャンケンのルールは、、、
・グー、チョキ、パーの3つがある。
・2人以上で行う。
・グーはチョキに強く、チョキはパーに強く、パーはグーに強い、という三すくみ。

バスケットボールのルール、、、(全部じゃないよ)
・決まったボールを使う。
・時間制限がある。
・2つのチームで行う。
・1チーム5人で行う。
・基本的にボールは手で扱う。
・ドリブルだと歩ける。
・ドリブル後は3歩以上歩けない。
・ゴールに入れると2点。範囲外からだと3点。
・コートサイズが決まっている。
・・・・

こんな感じに分解していくとバスケットボールは、
どんだけ、ルールが詰まっているんじゃい!!と突っ込みたくなるほど、
ルールが多く、そのルール自体も良くできてますよね。

しかし、、、
ルールが多くあること=楽しい遊びか、といえば、
そうでもなさそうです。

ルールだけではなく、プレイヤーの
「パスを受け取りたい気持ち」「自分がゴールしたい気持ち」などの欲求や
技なども利用していて奥が深い。。。
いろいろな要素が非常に複雑に絡み合っていますよね。
遊びってほんとに奥深く面白いものだと思います。

みなさんにも、遊び(スポーツ)のルール分解!お勧めです。

では。

・第134回・

今年もあとわずか!
みなさん2008年はどんな年でしたか?

マスダはテレビゲームというものを今まで以上に深く深く考えた年と言えそうです。

テレビゲームとは何か?テレビゲームができることは何か?
テレビゲームならでは、とはどんなことか?
テレビゲームで何をすることが良いのか?
その本質や役割、そして強みを深く理解することは大切な事だと改めて感じます。

好きで作ってきたテレビゲーム。

音楽で言えば、歌うことが好きで街角で歌い、
スカウトされ歌手になり、曲が売れてスターになる。
トップシンガーになっても曲を歌い続ける。
曲が売れなくても歌い続ける。
きっと聞く人がいなくても歌い続ける。
なぜならば、歌うことが好きだから。

マスダも作り続けてきました。
ゲーム作りが好きだから。

この気持ちを来年にもしっかりとつなげていきたいと思います。

本年もゲームフリークはみなさんに支えられ前進することができました。
2009年も頑張りますので、応援よろしくお願いいたします。

チャオ!

・第108回・

ネタがないとき、何かに集中してネタを考えていると、
新たなネタが生まれてくるときってありますよね。

昔は記憶力が高かったので、多くの事を覚えていましたが、
今は、、、言った事も、やった事もすぐ忘れてしまうので、
新しいネタなどが生まれた瞬間は、、、!!!、、!!イケテル!!!
ということで、、、
速攻で手帳に書き込みます!

忘れたら、、、ネタがもったいない。。。

以前はネタを携帯のメールに書き込んで、
会社のパソコンに送っていたんですが、、、さすがに限界。

何が限界かというと、、、イラストが描けないんですよね。
考えた事を視覚化しておくと、あとでイメージが膨らむ。

という訳で、いまではすっかり手帳派になってます。
重たいですが、とっても便利です。

では。

108.jpg

・第99回・

「見つけるのではない、探し出すのだ」とはピカソの言葉。
最近、講演などでもよく話しているのですが、、、
増田もアイディアを出すときと同じだと思います。

アイディアを見つけるために、ただ単に何かを見ているだけでは、
何も浮かび上がってきません。インターネットを見ていてもです。
しかし、「探し出す」と見えてきます。

例えば、たくさんの円が描かれた絵があるとしましょう。
その絵には、いびつな円から、綺麗な円、赤い円から、青い円まであります。
この絵を面白いなぁと、「見つけた」としても、
何時間も絵を見ていても見るだけで終わってしまう。
もちろん、美しさやセンス、テーマ性などは見えてくるかも知れません。

しかし、そうではなく、、、
「この絵で遊ぶ(ゲームにする)にはどうするか?」という「探す」に変換してみる。

すると、、、
・綺麗な真円を時間内に探す。
とか、
・同じ色の円を数えて、4人でその色の数を競う。
もしくは、
・左手で1つの円を指さして、その円と全く同じサイズや形のものを右手で指す。時間が短い方が得点が高い。
といったように、、、

「探し出す」ことによって、さまざまな遊びに変化させることができます。

そしてさらに、そこで出てきたアイディアを、
自分が考えているアイディアに結びつけて(リンクして)いく。
そうすることで、さらに面白くなるかも知れません。
または、アイディアをより複数の角度から見ることができるかも知れません。

何でも良いんです。
本のあるページをバンッ!っと開いて、「す」が何個あるのか?競争しよう!
と、そんな感じです。
アイディアを「探し出す」のです。

ぜひ、やってみてください。アイディアの幅が広がります。

では。

・第98回・

スターバックス。
ダイスキナンデス。

海外に出張にいっても、もちろん飲みます。スターバックスラテ。
そして、、、どこで飲んでもおいしい!

でも、ちょっとだけ、その土地によって味が違いますよね。

シアトルにあるスターバックス1号店では、少しミルクが濃厚に感じましたし、
ドイツでは何となく甘いミルクのようにも感じました。
味だけではありません。店内も違います。

スタバはスタバ。
同じだけど、、、ちょっと違う。

でもそれは、お客さんのことを考えているから。
飲む人のことを十二分に考えてイスやテーブル、壁にかける絵までも選んでいる。
居心地の良いように、店員さんも教育されている。

とても勉強になります。

わたしも常にプレイヤーのことを考えたい。
トールラテを飲みながら、毎回そんな気持ちになります。

では。

・第93回・

昔、プログラマーだったころ、
勉強のためにテトリスを真似して作ったことがあります。

ゲームそのものが持っている魅力、魔力というのを、
その時に学んだような気がします。

それは、
・落ちる速度。
・ブロックが回転する速度。
・十字ボタンで移動する速度。
・着地してくっつく速度。
・ステージごとに決められている全体速度のバランス。
などの多くの速度を変更することで、
とても面白くもなり、とてもつまらないものにもなったから。

たったそのひとつの要素、速度だけで。
速度を決めること(知らない人にはちょっとしたこと)がどれだけ重要かが解ります。

そして繊細なバランスでテトリスが作られていることに気づきます。

そして、誤解を恐れず書くと、
このとき、ゲーム(そのもの)はビジュアルでは無いのだと知りました。

とっても綺麗な将棋があっても、面白さ(ゲームという意味では)は将棋ですものね。

では。