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・第12回・

ポケモンセンター東京がリニューアルしたので、
今日、行って来ました。
前よりも見やすく、綺麗になりました。

でもまあ、すごい人、人、人。

お母さんと子供という構成がほとんどでした。
何ででしょうね?

で、子供がカゴを持って、欲しいモノをいれて、
お母さんチェックを受ける。という感じでした。

それを見てたら、
お母さんがもっと欲しくなるものも欲しいなぁ。と思ってしまいました。

母子が共に欲しいもの。
何でしょうね?

そんな自分への問いかけから、
”それってゲームでも使えるじゃん!”
というアイディアが生まれることがあります。

ぜひ、おためしあれ!

では!

・第11回・

北米で9月9日に[FIRE RED」「LEAF GREEN」が発売されます。

GREEN??っと思った方は鋭い!

もともと、北米では赤緑が「RED」「BLUE」、赤青だったんです。
タイトルは青ですが、中身は緑なんです。訳あってそうなりました。

そう考えると、「FIRE RED」「WATER BLUE」になるはずなんですが、
どうしても緑にしたかったんです。

・LEAF(葉)は平和の象徴であること。
・炎と水では反発し合うため勝負のように見えてしまう。
・パッケージでフシギダネの色鮮やかさを出したい。
・日本人にはなじみが薄いが、海外の子供にとって「LEAF」(葉)は分かりやすい。
・世知辛い世の中、争いのない世界を考えたタイトルにしたい。
などが理由です。

結果、全世界共通で、「LEAF GREEN」になりました。
めでたし。めでたし。

こうやって世界共通のタイトルを決めるのって、しんどいんですが、
人を説得するために、

「なぜそうしたいのか?」

を、追求することになるので、実に面白いです。
(自分がなんでその物事にこだわっているのか?が、発見できるんですよね!)

ちなみに、、、
毎回タイトルは商標の難しさもあって相当悩むんですが、
ファイアレッド、リーフグリーンは「分かりやすさ」をテーマとして創っていたので、
タイトルも分かりやすくタイプから考えました。ですので、結構早く決まりました。
これも、めでたし。めでたし。

では。

・第10回・

ちょっと、細かい話でも。

ルビー、サファイアやファイアレッド、リーフグリーンでもそうなんですが、
主人公が壁にぶつかっているとき、
通常の歩きの速度より遅い速度で前進します。
前進するんです。

色々な作り方があると思いますが、、、

増田は、
プレイヤーが十字ボタンを入れている、入力しているのだから
入力しているという反応が欲しい。

ということで、

壁にぶつかったときに、歩くのを止めるのではなく、
半分の速度で、「進もうとする」ようにしました。
でも、進めるわけではないので、
「進めない」というお知らせとして効果音で「ブー」と鳴らしてます。

まあ、ほんとに人によっていろんな作り方があると思いますが、
どう気にして、どう対策をしていくのか?
ゲームを創っていて楽しいところでもあります。

細かくて些細なことかも知れませんが、
とても大事だと思ってます。

では。

・第9回・

海外に行って来ました。

海外に行くと、仲間から刺激的な話をたくさん聞くんですが、
やっぱり、外国人の価値観って面白い。

生まれた時の価値観は同じはずなのに、
教育や社会、文化の違いで、
いつの間にか、価値観が変化していく。
でも、世界でこんなに違うのって、ほんと面白いです。

ゲームでも、

「何を大事にしている世界か?」

このことが違うことで、発想が変わりますよね。

価値観を変えることで新しいアイディアや遊び、仕組みがでてくる。
いつも、そんなことを感じながら海外に行ってます。

、、、でも、、、
逆に考えると、「日本人の価値観ってほんと面白い」と思います。

では。

・第8回・

ひらめいた!

もともと音楽が大好きな増田ですが、
ゲームでは何か足りない!と感じていたモノ。

そう、

ライブです!

ゲームを創る人には、ライブが必要なんです!

何というか、今はCDだけを売っている感じなんですよね。
多くの作り手の方々は感じてると思います。
実感が伴いづらい。
作品を創っているという責任も伴いづらい。

そこで、ちょっと考えてみました!

・遊べる空間を作って、、、

・ゲームフリークの過去の作品をすべて並べて、、、

・好きなゲームを好きなだけプレイできて、、、

・作り手とユーザーが一緒に話ができて、、、

・たまに、グラフィックデザイナーのサイン会とか、、、

・夜はもちろんお酒が飲めるスペース、、、

おっ!
結構良いかも。

こんな感じでスタッフ全員でライブ感、一体感を味わえる場所。

そんなところを作りたいなぁ。

人が来るのか心配だけど。

いつか実現したい!!!

チャオ!

・第7回・

ゲームの作り方には色々な方法がありますが、
ゲームフリークはちょっと他と違うかも知れません。

それは、

変更や調整が非常に多いのです。

面白いことを、さらに面白く練り込むため、創ったモノをまた一から見直していく。
そして、何度でも面白くするための変更や調整を重ねていく。

もっとも良い方法ではありませんが、面白く、さらに良くしていくには重要なことだと思ってます。
そして、それを理解し快く壊して作り直してくれるスタッフにいつも感謝しています。

どんな感じでアイディアを練り込むのか?
例えば、、、
分かりやすく、ジャンケンで考えてみましょう。

ジャンケンというアイディアを思いつく。
これに、5回勝った方が勝ちということにして、仕様にする。
これが柱。
これでも面白い。

でも、もっと考えてみる。
ジャンケンをして5回勝ったら「しっぺ」ができると面白いかも。と考える。
そして、入れてみる。
エキサイトしてきた。面白い。

でも、もっともっと考えてみる。
ジャンケンで勝った方が「あっちむいてホイ」をすると面白いかも。と考える。
そして「あっちむいてホイ」で3回勝ったら「しっぺ」に変更してみる。
さらに面白くなってきた。

でも、もっともっともっと考える。
「しっぺ」をした回数を得点として、10点取った方が勝ち。ということを考える。
入れてみる。
ちょっと、長くてだれる。
これは、やりすぎ。

で、他の方法をもっと考える。
「あっちむいてホイ」を両手でやることを考える。
入れてみる。
まあ、面白いけど片手との差別化があまりないし難度が上がった。
これも、考えすぎ。

もっと他の方法を考える。
「あっちむいてホイ」で1回勝ったら「しっぺ」に変更してみる。
で、「しっぺ」を3回したら、顔に墨で絵が描ける。というルールにしてみる。
面白い!白熱してきた!!
しかも、長い時間遊べる!

こんな具合に(結構いいかげんですが)、
面白さをずーっと考えて1つの遊びを練り込んでいくんです。

時間がかかりますが、、、面白さにはかないません。

みなさんも、知っている遊びを、さらに面白くするためのアイディア出し。
実践してみてくださいね!

では!

・第6回・

夏休み、終わりました!
いやー、楽しいことって時間が経つのが早いですね。

今年は、栃木で花火大会を見ながらバーベキュー。
熱海に行ってサザエを食べました。
あー美味しかった。楽しかった!幸せ!

昨日、横浜のポケモンフェスタに行ってきました。
あいにくの雨で人が少なかったんですが、
それでも、たくさんの方々に来て頂きました。
ありがとうございました!

いろんなイベントもあって盛りだくさん。
ステージでイベントが始まると、子供を肩車しているお父さんがたくさんいて、
何だか不思議な林のようでした。これ、一番印象に残ってます。

エメラルドもみんな楽しくプレイしてくれていたようで、
ほっと、一安心。嬉しい限りです。

では。

・第5回・

今日は、広島に米国の原子爆弾が落とされた日です。黙祷。
ひどいことです。繰り返してはいけません。戦争はいけません。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

明日からゲームフリークは夏休み。
いいですねー。休みは。

えー、そこで、旅行に行くみなさん!

ルビー・サファイアもそうですが、ファイアレッド・リーフグリーンも
全世界の人々と対戦、交換ができるようになってます!

海外旅行を計画している人!
ポケモンのカートリッジとゲームボーイアドバンスを持って、
見知らぬ人とポケモン交換や対戦してください!

私たちは全世界のコミュニケーションの可能性を信じて、
「ポケモン」「ピカチュウ」「グラードン」「ジラーチ」などの、
共通語も作りました。

映画で出てくるようなポケモンは全世界共通です。

海外で「ルギア」とか「ピカチュウ」とか騒いでみてください。
きっと、振り向いてくれます。

そして、大人も子供も世界中に友達を作りましょうよ!!!

チャオ!

・第4回・

よく取材とかでも、ポケモンは子供向けだ。といわれます。

でも、子供向けという概念が私にはあまりないんですよね。

かくれんぼや縄跳びは、子供向けでしょうか?

違うと思うんです。
やれば、面白い。

でも、大人は他の複雑で刺激的な遊びを知っています。

そしてその欲求と追求は果てしなく、それに合わせて物作りをしていくと、
知らないうちに、その人専用の遊びになってくる。

多くの人が楽しめる遊びと、刺激的で複雑な遊びは反比例しています。

音楽でもそうですよね?

みんなが知っていて年代を選ばない音楽って、結局、童謡だったりする。
ポケモンが子供向けといわれるのも同じだと思うんです。

そして私たちは普遍的な全世界で通用する童謡を目指しているんです。

でも、これまた非常に難しい!
作り手も慣れてきて、どんどん難しい刺激的なものを求めてしまうんです。

ほんと、「初心忘るべからず」です。

では。

・第3回・

昨日、雑誌の取材がありました。

そうです。
9月16日(木)にエメラルドが発売されます。
その取材でした。

しかし、ポケモンというゲームの場合、
あまり多くを語れないのがじれったいんですが、、、
でも、
プレイする人に全てを発見して欲しい。だから全て隠したい。
という、思いもあったりして。
話したいんだか、話したくないんだか、、、
とても複雑な心境でした。

みなさん、ぜひ、予約してくださいね!

ルビー、サファイアで遊んだ人は、違いを確かめながら、
ファイアレッド、リーフグリーンをプレイした人は最新作として、
エメラルドを楽しんでもらえれば。と思います。

いろいろな仕掛けもあって、たっぷり遊べます。
ゲームフリークのスタッフが精魂込めて創った自信の1本。
ぜひ、お試しくださいね。

よろしく!

・第2回・

ゲームフリークではゲームを創っているとき、

「TVゲームだから」「コンピュータだから」というくくりや固定概念を

持たないようにしてます。

それは、そもそもコンピュータプログラムは仮想、空想の世界だから。

現実的に無いことでも、何でも出来てしまう。
そんな何でもありな空想を人に話すとき、
現実的なリアルなものを例に挙げるととても分かりやすくなる。
リアルなものが空想に対して必要になってくる。


例えば、
タケコプターの説明をしてみる。
「頭に付けてヘリコプターのように飛べる機械」
というと、分かりやすい。
もちろん、そこから名称も来ているので、さらに分かりやすい。
暗記パンも同じ。


ポケモンでいえば、
ポケモンをじかに運ぶのではなく、モンスターボールに入れて運ぶ。ということ。
コンピュータプログラム的に考えると、わざわざボールに入れなくてもいいんです。
でも、そこにひと工夫いれることで、現実感を持たせてます。

「コンピュータだから」ということで良しとしてしまうと空想過ぎて伝わらない。


私が常に考えているのは、
「現実的な理由を持たせて空想をよりリアルにすること」


難しいことをリアルに簡単にして、提示すること。
そうすることで、人が受け入れやすくなるんだと思います。


そしてポケモンでは、そういったことを非常にたくさん至る所に丁寧にいれてあります。


ゲームが初めて、または、ゲームをしないような一般的な人が
分かりやすい、操作しやすい、気持ちいいと言うものこそ、
増田が求めるゲームデザインの基盤です。


一般的な人々も受け入れやすいものの構造。
それを考えるのも楽しいですよ。


では!

・第1回・

初めまして。

ゲームフリークの増田です。

いつもゲームフリークを応援していただき

ありがとうございます!

ゲームを創っていると、いろいろと考えることがあります。

そんなことを、少しずつ書いていこうと思います。

まず、始めにゲームフリークが大事に思っていること、

そう、それは、

「こだわって創ること」

簡単な言葉だけど、そこには、大きな意味が込められています。

そうなんです。

コンピュータゲームを創るためには「こだわる」ということに、

もの凄いパワーを使います。

どこにパワーを使うのか?

下駄職人が、いかに良い下駄を創るか?というのと同じなんですよね。

しかも、100人が「良い!」という下駄。いやー、難しい。

簡単で普通に見えることに、「こだわり」があるときがあります。

そんな発見をしたとき、嬉しいんです。

みなさんも、ぜひ発見して楽しんでね。

では。

これから、よろしく!