GAME FREAK Recruit

Project Story

新規IPをゼロからすべて
自分たちの力で。

ギアプロジェクト
『GIGA WRECKER』

ボトムアップ型の新規タイトル開発制度「ギアプロジェクト」から生まれた『GIGA WRECKER』。
2016年8月からSteamでアーリーアクセス開始、2017年2月に本格リリースした。
2019年にはNintendo Switch、PlayStation®4、Xbox Oneへも展開。
紆余曲折あった本プロジェクトの物語を紹介したい。

Member

尾上 将之

プログラマ
2010年入社

『ポケットモンスターブラック・ホワイト』から『ポケモン』シリーズの開発に携わる。ギアプロジェクトに応募し、『GIGA WRECKER』のディレクターを務める。

伊藤 博人

プランナー
2010年入社

同期入社の尾上とともに『ポケモン』シリーズの開発に携わり、ギアプロジェクトに手を挙げる。『GIGA WRECKER』で「ロボットが出てくるゲームをつくりたい」という想いを具現化した。

小川 一美

3Dグラフィックデザイナー
2016年入社

中途採用で入社後すぐに、始動していた『GIGA WRECKER』プロジェクトに参画。『ポケモン』プロジェクトから始まることが多いゲームフリークでは珍しいキャリア。

審査通過した喜びも束の間。
壁にぶつかり頓挫。

「ギアプロジェクトに参加しないか」。『ポケットモンスター X・Y』の開発がひと段落し、入社4年目になったプログラマの尾上が、同期のプランナー伊藤に声をかけたことから、『GIGA WRECKER』は始まった。早速、2人は企画を練り始めた。社内のミーティングルームで、焼肉屋で、居酒屋で。あらゆる場所が会議室になった。やっと完成した企画の仮タイトルは『MAGNETIC GIRL』。磁力を自在に操る主人公が、工場の廃屋を舞台に「鉄を引き寄せる」「鉄を跳ね返す」というアクションゲーム。完成した際のイメージを明確にアピールできたことで、選考をみごと通過しプロジェクト化が決まった。

いざ、プロジェクトが始動し本格的に開発議論すると、設定に問題があることが発覚する。尾上と伊藤が「やっぱり工場の廃屋って最高だよなぁ」と話していると、ほかのメンバーから「磁力を操るのだったら、鉄の床とか柱とかも引き寄せて、ステージが壊れてしまうのでは?」という至極まっとうなツッコミをされてしまう。「主人公の能力に対して、効果が及ぶものと及ばないものがある」と言い返すこともできたが、「磁力」という現実的なモチーフを使っているがゆえ、かえって設定が苦しくなる自分たちがいた。検討を重ねるうちに時間だけが過ぎてしまう。「残念だけど、いったんプロジェクトを凍結させて、時期が来たら再スタートさせよう!」と、苦渋の決断を下した。

2015年。
コンセプトを変えて、
プロジェクト再始動。

別のプロジェクトが完成したことで仕切り直し、2人は再度プロジェクトを始動させることにした。前回の課題を踏まえ、主人公はナノマシンを操る超能力少女に設定。ナノマシンという概念自体は実在のものだが、磁力のように明確なルールがあるわけではない。「わかりやすさ」が低下する反面、つくり手側の裁量でルールを決められる余地がある。

コンセプトが決まると、2人の発想はさらに広がる。「能力の効果が及ぶのは、ナノマシンが付着しているものに限定しよう。ナノマシンは黄色いペンキのように表現すればわかりやすさも担保できる」と伊藤が語ると、尾上が呼応する。「ナノマシンに物質を加工する機能があることにして、集めた素材で道具を作れるようにしよう。道具によって異なる物理特性を与えれば、遊びを広げられるぞ」
学生時代に物理エンジンを使っていた尾上は、今回、温めていた思いを反映させたかった。設定モチーフを変えても、「物理エンジンを導入したパズルアクション」というゲーム性の「軸」が確立していたからこそ、大きな問題もなく面白さの追求へと転換できた。尾上がこだわった物理エンジンの導入は、当初想定していたNintendo 3DSではスペックが足りない。ギアプロジェクトでは発売ハードも自分たちで選択できるため、Steamで発売することにした。

新戦力の加入。
強い結束で開発は加速へ。

ギアプロジェクトでは開発だけでなくパブリッシング、メディアの取材対応やYoutuberへのプロモーション活動まで、自分たちで何でもやることになっている。早速、Steamの運営会社であるアメリカのバルブ・コーポレーションに問い合わせフォームで連絡することにした。英語が苦手な2人だったが、拙い英語で『ポケットモンスター』というゲームをつくっている会社だとアピール。迷惑メール扱いされずに連絡が取れて第一歩を踏み出せたことに、2人は安堵した。
開発が進み始めた頃、頼りがいのある戦力が増えることになった。2016年に中途採用で入社した小川だ。最初は『ポケモン』プロジェクトにアサインされるものだと思っていた小川には、驚きの配属であった。同時に、エフェクトデザイナーとしてチームに入ったはずが、職種の壁を越えて開発に関わっていくことに面白さも感じ始めていた。プロモーションやイベントへの出店・登壇など、本来の担当以外の業務も3人でこなしていった。

このプロジェクトでの伊藤のこだわりは、一貫したコンセプトに合わせてつくる「ゲームフリークの思想」であった。ギミックやシステム、すべてが一貫していないといけないのだと考え、制作の途中で判断を誤ることがないよう、コンセプトを綿密に練った。ギミックはコンセプトに沿った法則に当てはまらない限り、ひとつも出さないと決めていた。事実、プロジェクトが進行するにつれて開発メンバーが増えていき、途中参加のメンバーが判断に迷わないよう、つねに立ち返れるガイドを作ったことが大いに役立つことになった。

いつか『ポケモン』に
並び立つシリーズを。

配信リリースを目前にして、イベントの盛況さ、海外メディアからの取材の多さに、『ポケモン』を作っているゲームフリークという存在の大きさをあらためて感じた。新規IPの開発にも関わらず、ゲームフリークとしての思想や歴史、『ポケモン』ファンに支えられていることに3人は感謝した。Steam版は海外時間に合わせてリリースするため、自分たちでリリースボタンを押さなければいけない。深夜に会社に集まって、自分たちの作品を世に出すドキドキ感を共有するとともに、チームの結束が強くなっている実感があった。こうして2017年にリリースした『GIGA WRECKER』は好評を得て、新たな要素を追加した『GIGA WRECKER ALT』として2019年、PlayStation®4、Nintendo Switch、Xbox Oneにてリリースされた。

今回のプロジェクトで、「自分の職種外の仕事を経験したことで全体俯瞰の視点が身についた」と3人は口を揃える。リーダー経験の無かった小川は「マネジメント業務では、自分の職種だけでなく他の職種の進捗も確認する必要があること」を痛感し、尾上は「20代でのディレクター経験を『ポケモン』プロジェクトにも活かしたい」と考え、伊藤は「新規IPを生み出す楽しさ、大変さは、プランナーとして大切なキャリア。新しいIPの開発は定期的にできているので、今後はIPをいかに育てるかというところまでランクアップしたい」と感じている。インディーズ魂をもったギアプロジェクトの経験は、ゲームクリエーターとしての3人にとって大きな財産となっている。『ポケモン』シリーズと並び立つようなIPを、いつか『ポケモン』を超えるタイトルを!この想いを実現するため、ギアプロジェクトを通じた挑戦はこれからも続く。

世界一を、つくってます。
世界初も、つくってます。

世界一楽しんで、
世界一楽しいゲームを。